島根県立美術館特定天井改修

施設概要

外観

膜天井夕景

改修前

改修後

工事の様子①

工事の様子②

※写真をクリックすると大きく表示されます。

施設名称 島根県立美術館
所在地 島根県松江市袖師町1-5
発注 島根県
用途 美術館
設計 島根県総務部営繕課、株式会社みずほ設計
施工 建築:松江土建・林谷工業特別共同企業体
電気:日新電工・電設サービス特別共同企業体
機械:株式会社オンチョウ
概要 延べ面積:12,498.88㎡

階数:地上2階

構造:鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造

工期 令和3年4月14日~令和4年5月27日

設計趣旨

島根県立美術館は、1999年に開館した県立の美術館です。設計は島根県内で様々な建物を設計した菊竹清訓氏。菊竹氏は県立美術館の前身となる県立博物館(現県庁第三分庁舎)の設計も行いました。
県立美術館は宍道湖畔に建ち、宍道湖の「刻々と変化する渚」をデザインモチーフとしています。緩やかにカーブを描く建物形状や三次元曲面のロビー天井が特徴です。また、チタン製の大屋根が空を写し、建物の高さを抑えることで背景の山並みや宍道湖などの自然環境との調和を図っています。
開館から約20年が経過した県立美術館は、その間大きな改修を行うことなく、県民に親しまれてきました。しかし、東日本大震災後に改正された建築基準法により、吊り天井の脱落対策(特定天井の改修)が求められたことや、空調等の設備機器の更新のため、約1年にわたり休館し改修工事を行うことになりました。特定天井の改修にあたっては、アルミのスパンドレルでつくられていた曲面天井を、菊竹氏が抱いたイメージを損なわず、求められる安全性をクリアするよう、軽量なグラスファイバー製の膜天井で再現しました。さらに、膜材料には吸音性の高い素材を採用することで、ロビー内を静寂で穏やかな空間となるよう改修を行いました。