LCEMに関する調査研究と普及促進

LCEMへの取り組み

建築物の利用に伴って排出される温室効果ガスは、全排出量の過半を占めています。これを削減するためには、施設のライフサイクル(企画、設計、施工、維持管理、改修、解体)を通じて、省エネルギー性能を分析・評価し、マネジメントしていく視点が重要です。

当研究所では、建物のライフサイクルを通じての省エネルギー性能のマネジメント手法をまとめることを目的とし、平成15年度に村上周三委員長のもと「公共建築物におけるLCEM検討委員会」を設置。以降、適正なマネジメントの手法の確立や、システムシミュレーションツール(LCEMツール)の開発に取り組んできました。

LCEM(新築/既存)開発・普及委員会

平成15年度 ライフサイクルエネルギーマネジメント(LCEM)に係わる枠組みの整理、シミュレーションツー ル(LCEMツール)の開発、ケーススタディーを通じてのLCEMの有効性・実用性の検討などを行うため、「公共建築物のライフサイクルエネルギーマネジ メント検討委員会」を発足。
平成15〜16年度 準備的検討期間として、新築建築物における中央式空調設備を対象に検討を進め、LCEMの開発意義等を確認。
平成17年度 委員会の拡充を図り、本格的にLCEMの開発を深化させ、所期の成果を得る。
平成18〜19年度 検討の対象を新築建築物に加えて既設建築物の中央式空調設備に拡張し、LCEMの枠組みやLCEMツールの拡充整備を推進。また、ケーススタディーの拡充を図り、具体的適用に向けてのマニュアルの整備等にも着手。
平成20〜21年度 中央式空調設備に加え、個別分散式空調設備に対象を拡張。また、包括的視点から、平成15年度~21年度を通じての検討・開発内容の整合を図る。さらに、具体的適用・普及拡大に当たって必要なマニュアルの整備や周辺ツールの整備等を行う。

ここに、新築建築物、既設建築物に関わる空調設備のライフサイクルマネージメントを包括的にカバーできる運びとなった。所期の目的を一応達成できたと考えるので、本委員会におけるLCEMの開発・整備を一段落させることとする。

平成20年度・21年度報告書ダウンロード

平成21年度委員会名簿

平成21年度委員会体制ダウンロード

 

※敬称略・所属は当時

平成21年度委員長

  • 村上 周三(建築環境・省エネルギー機構)

 

  • 石野 久彌(首都大学東京)
  • 市川 徹(東京ガス)
  • 市橋 迪訓(大星ビル管理)
  • 伊東 啓一(大氣社)
  • 伊藤 誠恭(国土交通省)
  • 奥宮 正哉(名古屋大学大学院)
  • 北本 都美(東邦ガス株)
  • 坂本 雄三(東京大学大学院)
  • 佐藤 正章(鹿島建設)
  • 下田 吉之(大阪大学大学院)
  • 田中 良彦(三菱地所設計)
  • 田辺 新一(早稲田大学)
  • 土屋 隆之(東京都)
  • 時田 繁(公共建築協会)
  • 西村 英樹(東京電力)
  • 丹羽 英治(日建設計総合研究所)
  • 野部 達夫(工学院大学)
  • 野村 修(建築保全センター)
  • 濱根 潤也(関西電力)
  • 船谷 昭夫(大阪ガス)
  • 松縄 堅(日建設計)
  • 村西 良司(中部電力)

協力委員

  • 山下 英和(国土交通省)
  • 大町 徹(国土交通省)
  • 嶋津 伸一(国土交通省)
  • 神鳥 博俊(国土交通省)

事務局

  • 関 崇博(公共建築協会)
  • 杉原 義文(日建設計総合研究所)
  • 久保 隆太郎(同上)

ライフサイクルエネルギーマネジメント支援・整備委員会

低炭素建築実現のためには、「熱負荷の抑制」、「自然エネルギー利用」、「機器の高効率化」等の省エネルギー施策に加えて、「ライフサイクルエネルギーマネジメントの実施」が不可欠であることが認識されてきた。本委員会は、国土交通省で開発されたLCEMツールを用いたライフサイクルエネルギーマネジメントの実施をより実効あるものとすることを目的として設立する。また、そのために必要なLCEMツールの整備、機能拡張も行うことで設立した。

平成22年度委員会名簿

 

※敬称略・所属は当時

平成22年度委員長

奥宮 正哉(名古屋大学)

委員

  • 今成 岳人(東京ガス)
  • 小川 聡嗣(東邦ガス)
  • 加藤 伯彦(中部電力)《村西良司(中部電力)を途中で引継ぎ》
  • 小林 謙吾(名古屋市)
  • 佐藤 正章(鹿島建設)
  • 田中  紀(中部大学)※WG2主査
  • 田中 雅人(大阪ガス)
  • 時田 繁 (公共建築協会)
  • 西村 英樹(東京電力)
  • 丹羽  英治(日建設計総合研究所)※WG3主査
  • 野村 修(建築保全センター)
  • 濱根 潤也(関西電力)
  • 松縄 堅(日建設計)
  • 水谷  国男(東京工芸大学)※WG1主査
  • 三ッ木  浩剛(国土交通省)
  • 柳井 崇(日本設計)
  • 吉村 孝信(東京都)

事務局

  • 杉原 義文(日建設計総合研究所)
  • 小池 万里(同上)
  • 関 崇博(公共建築協会)

平成23年度委員会名簿

 

※敬称略・所属は当時

平成23年度委員長

奥宮 正哉(名古屋大学)

委員

  • 今成 岳人(東京ガス)
  • 小川 聡嗣(東邦ガス)
  • 加藤 伯彦(中部電力)
  • 木虎 久隆(関西電力)
  • 小林 謙吾(名古屋市)
  • 佐藤 正章(鹿島建設)
  • 田中 英紀(中部大学)※WG2主査
  • 田中 雅人(大阪ガス)
  • 時田 繁(公共建築協会)
  • 西村 英樹(東京電力)
  • 丹羽 英治(日建設計総合研究所)※WG3主査
  • 野村 修(建築保全センター)※WG1主査
  • 原島 光雄(東京都)
  • 松縄 堅(日建設計)
  • 三ッ木 浩剛(国土交通省)
  • 柳井 崇(日本設計)

事務局

  • 杉原 義文(日建設計総合研究所)
  • 関 崇博(公共建築協会)

LCEMの普及促進

公共建築協会では、LCEM普及促進に向けて、LCEM認証制度の創設を検討しています。