※写真をクリックすると大きく表示されます。
文字サイズ
※写真をクリックすると大きく表示されます。
名称 | 旧島根県立博物館(県庁第三分庁舎) |
所在地 | 島根県松江市殿町1番地 |
用途 | 庁舎 |
発注者 | 島根県 |
設計 | (株)菊竹清訓建築設計事務所、島根県土木部建築課 |
施工 | 主体:[1期](株)鴻池組 [2期](株)鴻池組 電気:[1期](株)沢田電機工業 [2期](株)内村電機工務 衛生:[1期](株)鴻池組 [2期]早川工業(株) 空調:[2期]早川工業(株) |
敷地面積 | 3,949㎡ |
建築面積 | 962㎡ |
延べ面積 | 2,311㎡ |
階数 | 地上3階、地下1階 |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
工期 | 1期工事:昭和33年4月~昭和33年12月
2期工事:昭和43年11月~昭和44年9月 |
総工費 | 1.1億円 |
受賞 | 日本建築学会賞(島根県庁周辺整備計画)(昭和45年度) |
その他 | 令和元年12月5日 登録有形文化財登録 |
設計趣旨
戦後荒廃した文化財の保存方途について、昭和25年に設立された財団法人松江博物館(田部長右衛門理事長)が、これらの散逸を防ぐとともに、県民文化の向上に寄与するため美術館の建設を企画した。島根県はこれを契機に、民俗文化の維持・顕彰・恒久保存を考えるとともに、中央・地方の優れた芸術品の収集・展示に努め、地方文化の向上を図るため、昭和32年に島根県立博物館の建設を決定した。
博物館は貴重な物を展示するという性質から、貴重品を保管するための箱「小唐櫃(こからびつ)」の考え方を建築に用いて設計している。
また、3階展示室の採光、覆い、換気の三つの条件を満足させた正面のルーバーウォールはスチールとすりガラスで組み立てられていて、晴れた日には室内の照明が不要であり、直射日光を受けても室内には直接入らない仕組みとなっている。当時は、これほどのルーバーウォールを用いたものは日本で初めてで、建築界の話題となり、この博物館で、設計者である菊竹清訓の名が知られるようになった。
1、2階は吹き抜けのエントランスホールやバルコニーを設けた開放的な空間。外装は白と黒を基調にし、県庁庭園をはさんで向かい合う松江城との景観調和が図られている。