20150225秋山弘子先生のプレゼン聴講報告

2018/01/23

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20150225人口構造から見た超高齢社会のあり方秋山弘子先生東京大学高齢社会総合研究機構)のお話を聞いてきました。

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 最初に、高齢者住宅財団の八木寿明さんから、ご挨拶がありまして、その後に、秋山先生のプレゼンテーションがはじまりました。

 

 

 高齢社会への危機感、高齢者の生活実態、高齢者の年齢とともに変化する状態、試験的取り組みの、紹介、その中で見えてきた課題が、説明されました。

 

 高齢社会への危機感いいますか、高齢化が進むのでそれに備えないといけない、という説明に、誰もが使う高齢化率の進展のグラフ。どの国も、差はあるものの、進んでいく、というイメージ。ただ、対策のために使える時間は日本や韓国にあまりないこと。

 

 これまでの、自分自身の人生の中で見えていた、例えば、10歳の頃の周りの老人、今の老人の違い。個体としての違い、年齢よりも若々しい感じがする、ということや、目の中に入ってくる高齢者の数の違いは、あるのかな、と思う。

 

 年齢的なものでは、田舎に住んでいた頃、大阪方面に住んでいた頃に、東京に出てくると、老人ではないが、50歳代ぐらいの方々が、街に多くて、なんか、都会の方が平均年齢高いのかな、と思ったりしたことを、思い出す。実際、今回示された統計値の中でも、都会の方が、高齢化が進んでいる、というのをみて、そうなのかな、と思ったりしました。

 

 高齢者が享受するインフラという点では、都会という密集地であれば、効率はいいのかな、とおもったりもする。コンパクトシテイの、ある面での良さである。

 

 また、結構、初めて見たグラフで、印象的なのは、加齢とともに自立出来なくなっていく傾向の割合。男性で、生活習慣病によって、健康を害し、一挙に自立できなくなっていく割合が、約2割、73歳ぐらいから落ち始め、平均年齢の80歳を過ぎる頃にはかなり落ちている、というのが7割。90ぐらいまで、自立している人が1割。多数派の、せめて、7割に入りたいが、それでも、73ぐらいからは、落ちることを、前提として、対策を練らないといけないのが、わかりました。

 

 女性の方が元気そうに思いましたが、男性と同じように、生活習慣病により自立できなくなるのが、1割程度で、残り9割程度は、70を境に、落ちていくというもの。活躍している80を過ぎたような女性をよく見かけるような感じがしていたので、これは、意外な数字でした。

 

 こうした実態と、老人の意識を勘案し、NHKで、健康年齢の引き上げの番組がありましたが、ここでも、実証実験が行われている、ということでした。

 

 老人の就労機会の与え方、外に出て活動すること、ということに重きを置いて、老人の参加しやすい仕組みづくり、その時に、老人の肉体的衰え、時間の使い方、無理をしない働き方、物理的生活範囲の小さいことを前提とした生活リズム作りをしているように感じました。

 

 ここで、少し、図書館の話題に触れられました。図書館が、高齢者が出て行って活用する場所として、有効だ、というのが分かっているので、そういうスペースも作ろうか、と思ったのだけど、ということで、そのあとは、聞くことができず、ちょっと、残念でした。私の予想では、ある程度の規模がひつようになったり、管理が難しいとか、日々の生活リズムにまで入れるのは、少し、無理がある、ということなのかもしれないな、と思いました。

 

 集う公共建築、ということを考えると、利用者予測により、規模設定したり、管理コストを計上したり、管理方法を考えたり、ということが、当然、運営上、必要になりますが、共有財産としての効果を出すエリアと、老人の居住地区エリアの関係が、かならずしも、いっちしないというこよもあるのかな、と思いました。

 

 また、先生が、老人の訪問アンケートを行っているらしいのですが、その時、一人暮らしの老人は、食事を作るというのは、ほぼ、やってなくて、1日一本で1日分のカロリーが取れるというような飲料が、冷蔵庫に詰まっていたり、カップ麺の空容器が天井まで積み上がっていたりと、いう生活を紹介されたことです。これは、いけない。何がいけないのか?ちゃんと食事とっていないこと、という感じになるのでしょうか。

 

 1日の生活リズムを作る上で、食事と、指摘はありませんでしたが、風呂が、大切なように感じました。それ以外の自由時間の中に、仕事を、無理せず入れていくこと、それによって、社会参加の機会、個人的勤労意欲に対する満足感、というようなものに答えていく、という感じでした。

 

 ただ、産業界が、どうも、老人雇用に、二の足を踏んでいる、ということもしょうかいされていましたが、安全にかかる規制など、労働法性にかかる部分も、そうした高齢者を前提にした部分がないのではないか、と思い、そういう視点で、労働法令を見ないといけないな、と思いました。

 

 

 今回の講義では、新たな情報発見がありましたが、NHKの番組より、さらに、為になる内容であったと思います。是非、老人前の高齢者に聞かせたい、と思うようなことがありました。(ラッキーなことに、今回の聴講者は、そのぐらいの年齢の方が、多数おられました。)

 

 では、なにがおもしろくさせたのか、というと、先生の熱意と、現場で、先生ご自身が見たり、聞いたりしたこと、冷蔵庫を開けて発見したことなどが、統計的解析結果の中に、関連付けられて、しゃべっているからかな、と思いました。NHKの時は、そういう点を、画像で紹介しようとするのですが、そこを、見ているプロの研究者の鋭い感性、気づきと、そこから、イメージさせる解決への道筋への模索、というようなことが見えないからかな、と思いました。つまり、NHKの場合、ジャーナリストという周りで見ている人の、取材した報道で、中で、もがいている人の情報発信ではないからかな、と思いました。

 

 といっても、第三者の報道も、それはそれで、価値があると思うので頑張って欲しいですが、当事者の情報発信は、テレビなどと違いかなり地味な印象を受けますが、いろんなん場所で、いろんな人に届く機会が多くもたれることを、今回の講義を聞いて思った次第です。